- Amenouzume -

◆天宇受賣命(アメノウズメノミコト)

 神代文字:天日草文字×八幡神字

  

御利益 

芸神。芸能上達・武芸上達・舞踊上達・容姿端麗・商売繁盛・所願成就

※芸能人・有名人になって成功するにはこの神による助力が重要です。女優・歌手・モデルなどで著名になった人たちには特に信奉者が多い女神です。

祝詞

かけまくもかしこき あめのうずめのおおかみ の ひろまえに 

かしこみ かしこみ も もうさく

きよきこころの まことをさきとし かみよののりをあがめ 

まさにすなおの もともとに かえりよりし 

よこしまの すえののり を すてて いまかみの みちの 

たえなるわざを きがんたてまつり たたえごとを たてまつる 

このさまを たいらけく やすらけく きこしめして 

こころやすく もろもろの やまい ふつにのぞき いのちながく 

のびさいわい まどかにして 

いえのうち からやから ともとちまでも ことゆえなく

おろかなるこころを あかしたまい 

やすくまめやかにして めくじとをぼす みこころを たれたまえと 

かしこみ かしこみ も もうす

 

 

解説】  

アマテラスが天岩戸に引きこもった際に、神々が催した宴席をダンスパフォーマンスで大いに盛り上げた、芸能・舞踊の女神、それがアメノウズメです。神名の「ウズメ」の解釈には幾つかの説があり、強い女性を意味する「強女(オズメ)」という説、巫女の装束「髻華(ウズ)」を結った女性という説などがあります。「おかめ」=笑顔のモチーフになった女神としても知られています。多くの女性芸能人が出演作の成功祈願などでも参拝しています。(別名:天宇受賣命、宮比神大宮能売命、宮比神、大宮売神、など。)

 

 

アメノウズメは、鈿女神社・戸隠神社・小古曽神社・荒立神社・椿大神社・長峯神社・芸能神社などの他、伊勢神宮内宮や一部神社の境内社などでお祀りされています。古伝では「槽伏(うけふ)せて踏み轟し、神懸かりして胸乳かきいで裳緒(もひも)を陰(ほと=女陰)に押し垂れき。」 と書かれていますが、これは「アメノウズメがうつぶせに置いた槽(=大きい特殊な桶のこと)の上に乗って、背を反ってバストをあらわにし、裳の紐を股に押したれて、股間すらもあらわにして、低く腰を落して足をタップし、激しくもエロティックなダンスで八百万の神々を大笑いさせとても盛り上げた。」という意味で、これは現代でいうところの「ストリップダンス」のことだと考えられます。その「笑ひえらぐ」様子を不思議に思い、戸を少し開けたアマテラスに「あなたより尊い神が生まれた」との言にアマテラスが「えっ?!」と油断したところを、怪力自慢のアマノタジカラオが引きずりだして、ようやく世界に光が戻った。これが有名な日本神話「天岩戸」(アマノイワト)のお話です。

 

 

ところで、アマノタジカラオがアマテラスを岩戸の外に引きずりだしたのち、二度とアマテラスが引きこもれないようにとそこに「縄」が張られますが、これが現在全国の神社で見られる注連縄(=しめなわ)の起源だと云われています。太古の日本、注連縄は現代の「事件現場で警察が張る黄色いビニールテープ」のような使われ方から始まったのでした。アメノウズメはニニギと共に天孫降臨する一行五柱(=天孫降臨する一行の代表的な五神のこと)の一柱でもあります。その降臨の道中で一行が道に迷っていた時に、高天原から中津国までを照らす地上の神が現れると、アメノウズメが前に出てその神に名前を聞くことになりますが、その神がサルタヒコというわけです。そしてアメノウズメは、後にサルタヒコと結婚して妻となり「猿女君(=サルメノキミ)と呼ばれることになります。そうして後世、伊勢・猿田彦神社の境内では本殿と向かい合うように佐瑠女神社が建立されているわけなのですが、アメノウズメはここで「芸能の神」として信仰されており、著名な女性芸能人にもファンがとても多いのです。

 

 

役者・歌手・芸人・ダンサー・モデル・タレントなど、芸能の世界を目指す方。それらの世界で実力を伸ばしたい方。そんな方々、特に女性におススメの女神といえば、まずは「アメノウズメ」であると断言できるでしょう。 

左上:アメノウズメ 古神画

上中:高千穂のアメノウズメ像

右上:芸事の上達を願う女性たち

右下:佐瑠女神社(猿田彦神社・境内)

左下:天岩戸前で踊るアメノウズメ